創造工学科 機械コース
4年(留学当時) 成田ジュースン
①事前国内インターンシップ
オリエンタルモーター株式会社鶴岡中央事業所 2019年8月19日~23日
・国内インターンシップの概要・成果(最も成長した経験とそこから学んだこと、成功・失敗体験)
事前インターンシップでは、モーターや製品の勉強、特性向上のためのトルク測定を行いました。5日間という短い期間でしたが、自分から積極的に行動することで自己成長につなげることができました。
トルク測定では、測定前に結果を予想し、結果に対して考察を行い、最後に内容をプレゼン形式で発表することで理解を深めました。インターンシップを通して、自分の強みは理解できるまで考え続けることで、弱みはプレゼンを意識したExcelでのデータまとめや、目の前のことに熱中しすぎて本来の目的からそれてしまうことだとわかりました。
また、シンガポールの事業所から来た職員の方や、シンガポールに駐在したことのある方に現地について教えていただいたため、渡航前に万全な準備ができました。
②海外インターンシップ
オリエンタルモーターアジアパシフィック(シンガポール)2019年8月26日~9月27日
・海外インターンシップの動機と目的
外国人労働者を雇用している山形県の企業が、外国人労働者との間に抱える悩みのうち多くがコミュニケーションや文化の違いによるものです。山形県のグローバル化にあたり、多文化社会で大きく経済発展している
シンガポールで異文化交流について学ぶことで、外国人労働者に関する問題解決に貢献したいと考えました。
また、高専で機械について学び、エンジニアを目指しているため製造工程やエンジニアの仕事を学び、将来に活かすためオリエンタルモーター様でインターンシップをさせて頂きました。
・海外インターンシップの概要・成果(最も成長した経験とそこから学んだこと、成功・失敗体験)
シンガポールでは、平日オリエンタルモーターアジアパシフィック様で多文化社会の職場環境や、モーターの製造工程や職務について学び、休日は観光やサッカーの社会人ローカルチームに参加し異文化交流を行いました。また、週に一度病院でのボランティアに参加し、シンガポールの華やかなイメージとは違った面にも触れました。
シンガポールには、国の経済発展のため多文化社会実現に向けた政策がいくつかあります。学校の授業は英語で行われ、シンガポール国民の多くが住む公共団地では人種ごとに居住できる人数の割合が決められ、常に異文化と隣り合わせの暮らしをしています。そのため、シンガポールに住む人々は人種ごと異なる言語の他に英語を話せる人が多く、普段から多人種、多文化の中で生活しているため異文化理解力が非常に高いと感じました。
留学中は、山形県のグローバル化をテーマにシンガポールに留学している人は自分以外にいなく、行動基準が周りと異なるため自分の行っていることが正しいかどうかは自分で判断しなければなりませんでした。時々、そのことで不安を感じることがありましたが、活動先にいる皆さんの優しさや、自分と相手の考え方の違いを受け入れる環境のおかげで再び自信を取り戻すことができました。
また、それぞれのテーマをもって他の国に留学しているトビタテ生の活動に刺激を受け、自分ももっと頑張ろうと思うことができました。留学を通して、新しい環境に挑戦している人を心から尊敬し、応援できるようになりました。例えコミュニケーションがスムーズにいかないことがあっても簡単にあきらめず、その人が環境に馴染むことができるようにサポートしてあげることが、挑戦する人にとってとても助けになることを学びました。同時に、自分を支えてくれる人々の存在に気づき、それまでの自分がいかに自己中心的で周りが見えていなかったかという事実を知りました。自分の活動を応援してくれる人、失敗しても変わらず支えとなってくれる人々に感謝し、自分ができることで恩返ししたいと思うようになりました。
そして、自分と同じように新たな挑戦をしている人に対して、シンガポールで自分が受けた優しさのように、その人が前向きに活動できるサポートをこれからしていきたいと思います。特に山形県に来る外国人労働者の人々に対して自分ができることは何か考えるために、この学びの機会を得ることができたのは非常に良い経験となりました。
③海外インターンシップ先・留学先で行った日本(地域)発信プロジェクトの内容
病院でのボランティア活動では、自分が関わった人にさくらんぼの折り紙を配りました。シンガポールではさくらんぼを見る機会がほとんどなく、多くの人々の関心を得ることができました。折り紙の折り方を知りたい人には実演しながら教えました。日本の文化や山形県のおいしい食べ物に関して興味を持ってくださる人が多くいたので、いつでも山形県に遊びに来てくださいと声をかけました。
④今回の経験を踏まえ、今後どのようにして地域貢献をするか
外国人労働者はもちろん、就職や進学のために山形県に来る人々が生活に馴染めるようなサポートをします。また、山形県に住む若者が外国人と関わる機会を増やす活動を行い、外国人に対する偏見やコミュニケーションへの抵抗感を無くしたいです。これにより、山形県のグローバル化にあたって地域住民と外国人双方が協力し、お互いに幸せに生活できる環境を探していける基盤を作っていきたいと考えています。
⑤将来のビジョン、今後の方向性
今回の留学で、シンガポールに住む日本人の方何人かと知り合うことができました。その方たちがなぜシンガポールで住み、どんな仕事をしているのか聞くと、自分はまだまだ知らないことが多く、視野が狭いと感じました。そのためもっといろんな人に会い、様々な挑戦をすることによって山形県を客観的に視て、自分が貢献できることがないか考えていきたいです。そのためには、今できる外国人支援の活動以外にも、自分が興味のある分野に全力で挑戦し、得たスキルを活用して、自分にしかできない方法で山形県に貢献していきたいです。